企業統合を契機に「受身的な組織風土」から生まれ変わる。納得性と透明性の高い、人事制度の構築へ

クライアント業種

総合通信販売業

従業員数

約550名

支援内容:人事制度基盤の抜本的な改革、制度設計、運用定着までを支援

企業導入への支援概要


カリスマ性の高いオーナーの下で同社は拡大を続け、関連会社設立などの事業展開も進めてきた。投資ファンドからの資本投入を契機に一層の成長を目指すべく、複数の関連会社を統合し、戦略的かつ組織的な事業展開を推進していく上で、人事制度の抜本的な改革が急務であった。

  • Point1:

属人的かつ不透明性の高い人事制度から、人材マネジメントを強化する指針のもと、各種制度や規定を刷新・改革する取り組みを支援した。

  • Point2:

「受身的な組織風土」から「自律的にチャレンジする組織風土」へと転換を図るべく、構築した各種制度・規定の納得性や透明性を重視。また、パート社員に至るまで対応できるフレームワークを構築し、全社的な活性化を図った。

お客様の課題

従来の人材管理・人事制度はオーナー経営者が主導していましたが、表面化されていないサービス残業や休日出勤などに対して労務管理が不十分なものでした。また、キャリアパスや評価制度・報酬制度が不明確であることから、従業員には潜在的不満が蓄積し、自律的な行動がうまれない「受身的な組織風土」が形成されていました。

事業と組織の拡大を見据え、客観性と納得感のある人事管理に移行するとともに、文化として根付いてしまった「受身的な組織風土」を「自律的にチャレンジする組織風土」への転換を標榜。加えて、正社員だけでなく、コールセンターや物流センターのパート社員の処遇を含めた人事制度や管理体制の整備が求められていました。

コンサルティングの内容と効果

経営者と幹部社員へのヒアリングを行い、経営陣を巻き込んだインタラクティブなプロジェクトを設立。段階的に「自律的な社風」を作りあげていくための、あるべき人材マネジメントと人材像の方向性を提示、各種制度や規定を構築していきました。
新たなキャリアパスと処遇の基準を明確にしたことで、経営層や管理職が価値観の共有ができるようになり、全社的な意識改革が図れたほか、採用競争力が向上するという波及効果もみられました。

  • アプローチ1:骨子策定からマニュアル作成、評価者研修までを一気通貫で支援

人事制度基本方針とコアバリューを策定に着手。新たな役割等級制度(ミッショングレード)・評価制度・報酬制度を設計し、各社の現行制度から新制度への移行・統合を実施しました。新人事制度の説明資料や運用マニュアルも平行して整備するとともに、従業員に対する人事制度説明会や評価者研修など周辺プロセスも一気通貫で支援しました。

  • アプローチ2:等級制度と報酬制度を改定、透明でメリハリのある評価制度に刷新

役割等級制度(ミッショングレード)の導入においては、各人の役割とキャリアパスを明確にし、組織ミッションと連動したMBO(個人やグループごとに設定した目標の達成度を管理する方法)とコアバリュー評価(会社の中核となる価値観で評価)による評価制度を整備。評価決定までの流れを透明性のあるプロセスに再設計しました。また、報酬制度においても評価結果に基づいてメリハリがある給与改定方式を導入することでフェアな処遇制度を実現しました。

  • アプローチ3:共通フレームワークでパート社員の処遇も整備、全社的な生産性向上へ

パート社員ついても、契約から処遇まで基準を統一し、共通フレームワークを整備。基準を統一しつつも各業務特性に応じた柔軟な運用を行うことで、全社的な生産性向上が図れました。

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