ワインの豆知識 2018年7月31日 高級ワイン、なぜあのワインはそんなに高いのか?ワインが高額になる7つの理由 ※画像はカリフォルニアの高級ワイン「オーパスワン」 ロマネ・コンティ/モンラッシェ/オーパスワン・・・世の中には沢山の高級ワインが存在しています。中には1本数百万円なんてものもありますが、なぜ、あのワインはそんなに高いのでしょうか? プロであるソムリエの視点からその理由について教えてもらいました。 [目次] ワインが高額になる7つの理由 ソムリエからのコメント ワインが高額になる7つの理由 当たり前のことかもしれませんが、商品の値段は製造にかかるコストと需要と供給のバランスで決まります。 ワインに関しては、以下の項目が要因になっています。 1.収穫方法 機械など使わずに人が手作業で行っている場合、人件費がかかり製造コストが上がります。ぶどうに限りませんが、ちょうどいい果実収穫のタイミングは一瞬しかありません。最高の状態で収穫するためには、ひとつひとつ目視が必要なため、手間も発生します。 2.ぶどうの木の密植度 密植度(単位面積当たりの植樹数)が高いと養分の吸収を競争しあうため、地中深くまで根をはり美味しいぶどうができると言われています。(植樹の話は、密度をあげれば良いというレベルではなく、根の張り方の考え方も栽培家により異なります。)収量をどうコントロールするかがコストに反映していくという認識をここではしてください。 3.一本あたりの実の数 美味しいぶどうを作るためには、木一本あたりの実の数を意図的に減らすことがあります。養分が分散せず集中するため、通常よりも濃いぶどうができます。当然、収穫量も減るため、実ひとつあたりのコストは大きくなります。 4.土地代 ワインに適した土壌では、産地ごとにそれぞれの格付けがされています。それらの土地代もワインの料金に反映されています。 5.輸送費 海外から日本にもってくる際の輸送代も料金に上乗せされています。 6.税金 海外のワインを日本にもってくる場合は関税が発生します。こちらもワインの料金に上乗せされています。 7.プレミア 製造原価とは関係なく、希少性やブランドイメージなどでも販売金額は変わります。そのため、販売者のマーケティング戦略によって金額も大きく変動します。 ソムリエからのコメント 上記1〜4の理由により、一般的に高級なワインの方が果実の濃縮度が上がり、味は「複雑味のあるもの」になっていく傾向があります。 また、高級なワインになると、瓶自体にも劣化を抑えるために分厚く作られていたり、偽造防止の工夫が施されていたりするそうです。(実際、高級ワインの偽物も世の中には広く流通しているとのこと。)当然、これらの瓶のコストも販売金額には上乗せされてきます。 劣化を極力防ぎ、熟成に耐えられるものにするために、「コルク」の品質も無視できません。 余談ですが、高級なワインはお店側としては売るためだけでなく、ステータスとして確保しているケースもあるんだとか。「あのワインを置いているお店なんだ」と思われること自体が格式につながるそうです。 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く
人事施策 2018年7月26日 客観的視点により社員の成長を促す!360度評価の勧め 人材マネジメント用語としてはすでに当たり前となっている360度評価。しかし実際に導入しているケースは日本ではまだまだ少ないように感じます。そんな360度評価について、今回は改めてご紹介します。 [目次] 360度評価とは 活用方法や効果(ジョハリの窓) まとめ 360度評価とは 360度評価とは、上司だけでなく同僚や部下、更に可能であれば取引先などの外部の関係者にも協力してもらい、対象者の仕事ぶりや職務上の行動について多面的に評価をしてもらうことで、本人の気づきを促し、人材育成に役立てようとするものです。360度フィードバック、360度サーベイなどといった言葉でも使われることがあり、セレブレインでは「3Dフィードバック制度」としてこちらの評価システムの導入を支援しています。 セレブレイン「3Dフィードバック制度」の図 活用方法や効果(ジョハリの窓) 360度評価の効果を説明する際、よく使用される概念に「ジョハリの窓」があります。 ジョハリの窓 心理学でよく使われる自己分析のための概念で、(1)の開放の窓の範囲を広げていくことが自己成長につながると言われています。 360度評価では、他人の視点を確認し、従来では見えなかった気づきが得られることからジョハリの窓の「(1)開放の窓」を広げることに効果を発揮します。 企業の人事部門では、360度評価を主に以下の4つの観点で活用しています。 1.人材育成 2.昇格アセスメント 3.バリューの浸透 4.コンプライアンスの徹底 人材育成や昇格アセスメントのように、個人へのフィードバックとして活用するだけでなく、企業としてのバリューの浸透やコンプライアンスの徹底などへも効果を発揮することが360度評価の大きな利点と言われています。 まとめ 様々なメリットのある360度評価ですが、実施にあたっては、部下に評価されないといけないという管理職の心理的なハードルや、感情での評価(好き嫌いで判断してしまう)、評価者のスキル、フィードバックに対する向き合い方など組織の取組みに関する受容度が大きく影響してきます。 受容度が低い場合には、回答の結果に合わせて動物のキャラクタータイプなどを用意し(例. 自信たっぷり黒豹タイプ、のんびりでも着実に結果をだす亀タイプなど)親しみやすさを打ち出すなど、360度評価を受け入れやすくする工夫が必要になるかもしれません。 主観の集まりを客観として捉えることができる360度評価は、うまく活用することで行動変革を生み出し、組織として企業の成長につなげることができます。 これまで実施したことのない企業は、成長に対する処方箋として、一度検討してみてはいかがでしょうか。
ワインの豆知識 2018年7月12日 ソムリエに訊く!ワインにおけるナチュールという言葉の真実 最近のワインの話題のなかで、ナチュールという言葉をよく耳にします。自然な感じがして、なにやら体にも良さそうな雰囲気を与えてくれるこの言葉。しかし実際のところは、どうなのでしょうか?ソムリエにナチュールについて、その言葉の意味から訊いてきました。真実はとても奥が深い領域に・・・。 [目次] ナチュールを整理する まとめ ナチュールを整理する そもそも、ナチュールとは英語のナチュラルのフランス語のことです。 そして、ソムリエによるとワインにおける「ナチュール」については実際は定義がかなり曖昧とのことでした。 関連するワードをおもむろに書き出して頂き、それらを画像にしたのがこちらになります。 基本的には農法により、リュットレゾネ、オーガニック、ビオディナミ、サスティナブルなどの分類があります。 このなかで、オーガニックに関しては、有機農法のことを指し、認定団体も世界中に存在しているため、明確な定義が存在しています。 しかし、今回の記事のテーマであるナチュールに関しては非常に曖昧とのこと。 全体の自然派ワインのことをナチュールという人がいたり、ビオディナミのことをナチュールという人がいたりと明確な定義は存在していないようです。 ナチュールという響きに、何も手をかけなければ美味しいワインができると思い込まれる人たちが多いのですが、必ずしもそうではありません。 例えば、酸化を防止するために使用されるSO2(二酸化硫黄)は基本的にほぼすべてのワインに含まれています。ナチュールと呼ばれるワインの中にはなるべく手を加えないようにするため、最少のSO2で生産するケースがありますが、味が安定しなくなるため、美味しいワインを作るのは通常よりも難易度が高くなります。 また、「自然=手を加えていない」と考えられることが多く、しっかり丹精込めて生産しているワインを「手を加えていない」と捉えられることに違和感を感じるため、ナチュールと言われることを嫌がる生産者もいるそうです。 まとめ 様々な状況でナチュールという言葉が使われていますが、ワインのプロであるソムリエはビオディナミ(バイオダイナミクス)の製法でSO2が少ない(なるべく手をかけていない)ワインを「ナチュール」と呼んでるそうです。 ちなみに、今回ご紹介したリュット・レゾネ、オーガニック、ビオディナミ、サスティナブルなどの詳細については、それひとつで本1冊分くらいの情報量があるとのこと。例えば、ビオディナミ(バイオダイナミクス)はルドルフ・シュタイナーによって提唱された農法で、重力や月の満ち欠けなど天体の動きも農作物の生育に生かすことを目指しているのが特徴なのだとか。Wikipediaで調べてみても、かなりの文量でした。興味のある人はぜひ、ゆっくり勉強してみても面白いかもしれないですね。 ※冒頭画像のワインはビオディナミの先駆者ニコラ・ジョリー作の「CLOS DELA BERGERIE」です。 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く
コラム 2018年7月10日 関 将宏 HRTech時代にExcelは終焉を迎えるのか? 新卒からコンサルタントとして働いている自分にとって、Excelはもっとも情愛を注いだツールと言っていい。クライアントのデータの整理・可視化だけでなく、プロジェクトのスケジュール表や作業工数の見積もりにも活用していた。新しい関数を覚えては「これで作業時間が2分縮まる!」と喜んでいたし、何かメモを取るときにもWordやメモ帳ではなくExcelを開いていた。 そんな中、昨今は人事の世界でもデータ分析の風が吹いている。HRTechと呼ばれる人事業務とテクノロジーの融合により、評価・勤怠・モチベーション・コミュニケーションとあらゆる社員の情報がデータ化されつつある今、それを分析することで、社員と部門のマッチングや休職予測などに役立てようというものだ。 私自身、過去にExcelをかなり複雑な分析に使用したこともある。計算用のシートを作りながら細かく設定を変えてグラフを作り、変数を変えながら何度も統計解析を行うなかでは、それなりの手間を感じていた。 しかし、最近はBI(Business Intelligence)ツールにより、簡単にヒートマップのような高度なグラフを作成し、ダッシュボードとして定点観測できるようになった。また、機械学習エンジンを搭載したツールも登場し、R言語と呼ばれる統計解析向けのプログラミング言語を習得することなく、クリックだけでランダムフォレストなどの分析が可能になった。 私も現在携わっているデータ分析プロジェクトで機械学習のツールを活用しているが、昔の苦労が嘘のように簡単に分析でき、更に分析結果がビジュアライズされるので上司やクライアントへの報告もスムーズで、非常に重宝している。 Excelの時代は終わったのだろうか。データの整理すらBIツールなどでできるようになった今、あの表計算ソフトは時代とともに1つの役目を終えたのだろうか。 私もはじめはそう考えていた。しかし、少なくとも人事コンサルティングの世界では、まだまだ活躍の場が幾らでもあることに気付いたのである。 例えば評価シートである。新たに人事制度を入れるような会社では、いきなり予算を投じて評価システムを入れることは少なく、「まずはExcelで」と言われることが多い。最終点数の算出欄に計算式を埋め込んでおき、等級に合わせて表示される行動目標が変わるように設定する。更に、それを部門ごとに集計するシート、人事委員会で評語(S・A・B・C・Dなど)を調整するためのシートも用意しておき、Excelで通期評価を実現するのが現実の場では最善である。 また、簡単なシミュレーションツールなどもExcelの活躍の場である。等級毎・評語毎のパラメータを入れれば、賞与の金額を自動で決定するツール。昇格候補の社員だけをピックアップして、残予算と比較しながら昇給金額を調整できるツール。このような使い方も、特にExcelに慣れているクライアントの人事担当者にとっては大変喜ばれる。難しいツールやマクロを使った成果物では、メンテナンスができない。実際に現場で使うツールは使いやすいものでないとダメなのだ。 こうしたExcelの新たな活躍領域には、一つの共通点がある。それは「データを集計・分析するのではなく、シートそのものをデザインすることに価値がある」という点である。 何千行もあるデータからグラフを作成したり、平均値を算出したりするような作業がメインではない。評価シートであれば、シート全体をA3に収めながら、時にはセルを結合し、時には入力対象者別にセルの色を変える。シミュレーションツールであれば、パラメータと結果のシートを分けておき、どのセルが何のパラメータの影響を受けているかメモ書きしておく。 複雑な関数を使うことはなくとも、その分、創造の幅は広がる。「相手にとって使いやすいもの、分かりやすいもの」というポイントをもとに、各シートの設計からセルの幅・高さまで、自由に組めるからである。 データを整理し、集計し、分析するためのExcelは、日進月歩の強力なツールにより、いずれ取って代わられる日が来るかもしれない。しかし、簡易で使いやすい人事業務のツールとしてのExcelは、間違いなくこれからも活躍し続けるだろう。私にとって、Excelの一つ一つのセルはこれまで共に戦ってきた無数の相棒である。私は、これからも“彼ら”に情愛を注ぎ続けていく。現場の最前線を変えていくのは“彼ら”であるのだから。
人事施策 2018年7月05日 独自のコンピテンシー設計でより高度な人事戦略の構築を! 今や企業経営において当たり前のように使用される「コンピテンシー」。しかし、企業ステージによっては未構築であったり、見直しのタイミングなどもでてくることと思います。 今回はコンピテンシーについて、作成ステップなどを含めてご紹介します。 [目次] 改めてコンピテンシーとは コンピテンシー活用方法 作成ステップ まとめ 改めてコンピテンシーとは コンピテンシーとは、1970年代にハーバード大学の心理学者デイビッド・C・マクレランド氏により提唱された理論で、特定の役割・職務遂行において高い業績を継続的に上げる人材のもつ思考特性のことです。日本では発揮能力、役割遂行能力とも言われ、成果主義の考え方とともに1990年代の後半あたりから広がり始めました。コンピテンシーを定めることで、職務と役割への期待値が明確化され、従業員がどのようなことを期待されているのか認識できるようになります。 コンピテンシーの活用方法 そんなコンピテンシーは、人材開発・育成、評価、後継者計画、採用それぞれの基準として活用されます。 基準が明確化されると、評価などにおいて正確な判断が可能になります。例えば、採用活動における面接において、確認するポイントが明確になり、曖昧に優秀な人材を採用するのではなく、「自社で活躍する可能性の高い」人材採用が可能になります。 作成ステップ ではどのような手順で作成すればいいでしょうか。作成ステップは以下になります。 1.組織の将来ビジョン、経営計画、求める人材像の確認 2.作成対象職務と成果の定義 3.高業績者の選定 4.高業績者インタビューの実施/職務行動の観察 5.コンピテンシーモデルの作成 まずは将来ビジョンなどを改めて確認するところから始めます。そして、成果の定義、つまりどのようなことが職務上の成果責任として求められているのか、しっかりと定義を定めます。そして、その成果を発揮している高業績者を選定し、インタビューを実施した上で、その行動を分析していきます。分析結果を基に成果につながる特徴的な行動をモデル化し、コンピテンシーを作成していきます。 4.のインタビュー実施時には、一人あたり90分程度を目安に、直近の1〜2年間で仕事上で特に印象に残っている出来事、成功体験(失敗体験)を聞き出します。その出来事が起こったときの状況を思い出してもらい、どのようなことを考えて、実際に行った行動事実をできるだけ詳しく話していただきます。 ポリシーであったり、本人の行動と特定できないような事柄については、コンピテンシー作成の目的から焦点がずれていきます。対象者の自身の行動にフォーカスして話をしていただくように工夫をすることが大切です。 まとめ 優れたコンピテンシーは会社のビジョンとの一貫性が求められます。一貫性が感じられない場合、経営側の発言と人事評価の場面などで乖離が発生するため従業員のエンゲージメントに影響がでてきます。 時代の変化とともに求める人物像も変わってきます。定期的にコンピテンシーについても見直しをしていくことがビジネススピードの早い現代において、求められていることかもしれません。
HRTech 2018年7月01日 今更聞けない人事の重要ワード、会社と従業員の関係を定義する「エンゲージメント」とは? 近年、人事の業界ではエンゲージメントという言葉をよく耳にします。しかし、その言葉の意味については意外と整理されていないのが実情です。今回は改めて『エンゲージメント』についてご紹介します。 [目次] エンゲージメントとは? なぜ重要視されているのか? 具体的なサービス まとめ エンゲージメントとは? 従業員の仕事や会社に対する考え・状態を表す言葉として、様々な言葉があります。例えば、モチベーション、従業員満足度、コミットメント、など。普段、混同して使われがちですが、実はそれぞれ意味が異なります。 「モチベーション」は従業員のやる気を意味しています。会社に対してというよりも、仕事に対して個人の中に内在する動機付け要因と捉えてもいいかもしれません。目標に向かって進む際の内的なエネルギーとなりますが、会社と従業員の方向性があっていることが大事なことです。 「従業員満足」は会社に対する従業員の満足度を意味しています。顧客満足度を高めるためには、まず従業員満足度を高めることが重要である、との考えのもとで取組みの推進が行われました。ただし、従業員が満足するためには会社がどのような環境を提供すればよいのか?といった、会社から社員に対する一方向の関係に向かいやすい傾向があります。 「コミットメント」は約束や責任のことを意味しています。矢印は社員から会社に向いており、所属している会社に対して全うすべき責務として捉えられます。 そして、「エンゲージメント」は会社と従業員の間におけるつながりの強さを表しており、従業員が自発的に持つ思い入れや貢献意欲のことを意味しています。矢印も従業員と会社における双方向の概念で表現されます。 なぜ重要視されているのか? これまでは、モチベーションや従業員満足度を向上させることが会社の業績向上に結びつくという考えのもと、社員向けにサーベイや人事施策が行われることが多くありました。 しかし、最近ではそれらの内容に関して見直しを始める企業がでてきました。例えば、従業員満足は言い換えると「居心地の良さ」にも繫がる部分もあり、必ずしも業績向上へと結びつくものではないと考えられ始めています。 そんななか、いくつかの研究により「従業員エンゲージメント」の向上と業績向上には強い関係が示され、近年注目されるようになってきました。 この従業員エンゲージメントという概念は、日本ではまだまだ馴染みの薄い概念です。 アメリカの調査会社ギャラップ社が2017年に発表した従業員エンゲージメントに関する調査では、日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかいないという結果でした。参考までにアメリカは31%。その他の国と比較しても大きく乖離がでています。 ※調査結果はこちらから確認できます。 この調査結果からは、階層的なリーダーシップが強い半面、マネージャーがコーチングのような従業員の強みや・自主性を引き出すことが難しい状態であることや、日本独特の雇用制度や就業文化に基づいた組織中心の考え方が、逆に従業員の意欲を下げていることが伺えます。まだ日本企業では、従業員エンゲージメントを重視した経営が浸透していないことも要因と考えられますが、企業と従業員の間で強い信頼関係を築き、高い貢献意欲を醸成するためには、もっと個々の従業員のニーズや欲求に応える従業員中心の経営に移行する必要があるのかもしれません。 具体的なサービス そんなエンゲージメントを定点観測をするためのツールをご紹介します。 Glint https://www.glintinc.com/ 2013年創業のアメリカ・カルフォルニアの会社です。 ミッションは、「Our mission is to help people be happier and more successful at work.(人々が職場でより成功、より幸せになる手助けをする)」。 組織の健康状態と表してエンゲージメントの状態を可視化し、どんなアクションをするべきかなどのインサイトを提供します。 数百名から数万名規模の会社まで、大小様々な企業が利用しています。 市場の期待も大きく、2016年には$27Mの追加調達をしています。 まとめ ギャラップ社の調査結果でも分かるように、まだまだ日本では浸透しているとはいえない「エンゲージメント」という概念。しかし、自発的に貢献する意欲の高い社員が増えることで一人ひとりのパフォーマンスが向上し、それが最終的に組織力の強化につながっていくということは想像できます。 労働人口が減っていく現在、優秀な人材の確保は企業の重要課題にますますなっていきます。退職者を減らし、熱意を持って働く人を増やすためにも、まずは社員の現状を把握するためのエンゲージメント・サーベイを定点的に行い、そしてPDCAを回すことからスタートしてみてはいかがでしょうか。
ワインの豆知識 2018年6月28日 ソムリエに訊く!実際ワインのデキャンタってどうなの? 比較的高級なお店に行くと、ソムリエがデキャンタを使いながらワインを提供してくれることがあります。様々な形状が存在するデキャンタ。実際その効果はいかほどのものなのでしょうか?ソムリエに訊いてきました。 [目次] デキャンタとその効果 実際のところどうなの? デキャンタとその効果 デキャンタとはワインを移し替えるための容器です。ソムリエに訊くと、お店にあるデキャンタを紹介してくれました。※トップ画像参照 ところが、このデキャンタ、普段居酒屋などでみていたデキャンタと形状が大きくことなる気がしました。 ソムリエに訊くと、「居酒屋などで提供されているのはカラフェですね。デキャンタとは違います」とのことでした。(デキャンタというところもあるので、かなり曖昧である) カラフェとはいわゆるピッチャー、水差しのこと。特別な効果を期待するというよりも容器として使用している程度です。ボトルに対して2/3程度の分量のことが多く、グラスワインよりも多くボトルよりも少なめに提供したいときなどに使用されているそうです。 一方でデキャンタには様々な形状があり、ワインを美味しく飲むための工夫が施されているのが特徴です。空気と触れることで、酸化が起き、香り成分を揮発させたり、澱(おり)を除去するために利用されます。 ※澱(おり)とは・・・ワインの底にできる沈殿物。渋み成分であるタンニンなどが年月をかけ結晶化したもの。古いワインに発生しやすい。 冒頭画像の右から使用されるワインの種類としては 1若いワイン(香りを広めるために使用する) 2主に白ワイン系 3若いワイン古いワイン両方 4古いワインを使うことが多い とのことでした。 デキャンタを使用することをデキャンタージュといいます。 デキャンタージュした直後は味にバラつきがでるため、30分から1時間程度置いてからが飲み頃になります。 ちなみに、赤ワインだけでなく、白ワイン、シャンパーニュでもデキャンタを使用することはあり、生産者からのリクエストで指定されるケースもあるそうです。 実際のところどうなの? では、実際使用するデキャンタにより味はどのくらい変わるのでしょうか。 ソムリエに訊くと驚きの回答が。 「実はちゃんとした研究結果というものはないんですよね」 まだまだ研究しているところが正直なところで、使い分けることには意見も分かれるそうです。なんでもかんでもデキャンタしていた時代もあるそうなのですが、実際のお客様からリクエストがない限りあまりしていないとのことでした。 しかし、大きなデキャンタにワインを入れて、グラスに注ぐその光景はそれなりのパフォーマンスであるのも事実。スムーズに注ぐには練習としっかりとしたスキルも要求され、家では体験できない特別で楽しい気持ちになります。 「デキャンタは結構、流行り廃りがありますね。味の科学的な変化はともかく、パフォーマンスとして楽しんで頂くことでも十分な効果なのかなと思います。」 デキャンタで飲むワイン。その場の雰囲気も含めての本人の感覚で楽しむのがいいかもしれないですね。 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く
ワインの豆知識 2018年6月14日 ソムリエに訊く! ワイングラスの形状の秘密・持ち方、マナーなど ワインを楽しむにあたり切り離すことのできないワイングラス。 好きな人は、ワインと共にワイングラスにもこだわりますね。 色々な形がありますが、ソムリエに訊くとそこにはワインを美味しく飲むための理由が隠されていました。 [目次] ワイングラスの種類 持ち方やマナー まとめ ワイングラスの種類 有名なオーストリアのグラスメーカー リーデルのカタログにはワインに相性がいいようにデザインされているグラスが100種類ほど登録されています。 【リーデルのカタログ】 当然、飲むワインによりグラスも変わってきます。 参考までに、トップ画像のグラスは以下のワインを楽しむためのグラスです。 1 シャンパン 2 ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング (軽やかな白/カジュアルな赤ワイン) 3 ボルドー、カベルネソーヴィニヨン、メルロー(ボディがしっかりしている) 4 ブルゴーニュグラス、ピノ・ノワール、シャルドネ (香りがとりやすい) デザインが異なるため4のほうが少し大きく見えますが、3と4の口径は同じサイズになります。 そしてデザインが異なることで、ワインを傾けられる角度が変わります。 3の場合 4の場合 傾けられる角度により「舌」の出方が変わるとのこと。それにより味わいも変わるため、ワインにあわせてグラスを変えているそうです。 持ち方やマナー ワインのことを全く知らない本当の初心者だと、その形状からついこのように持ってしまうのではないでしょうか。 しかし、これはブランデーの持ち方です。ワインの場合は温度が変わりやすくなってしまうため、このような持ち方はお勧めしません。 ワインは次のように足をもつのが基本です。 理由を訊くと、美しく見えるからとのこと。(このあたりにワインの歴史を感じます。) そして、小指を少し立てて添えておくのも一つのポイント。置くときに衝撃からワイングラスを守ることができるとのことでした。 その他のワイングラスにおけるマナーも教えてくれました。 ・飲み口(口のあと)をさりげなく拭う(べたべたしないように) ・注ぐときには置いておく(注ぎやすいように) ・乾杯のときに鳴らすのはクラシックにはやめたほうがいい(グラスに傷がつく恐れがある) 小さなことですが、気にする人には目についてしまうのがマナーです。このあたりはぜひ覚えておきましょう。 まとめ 今回、ワイングラスの持ち方についてご紹介しましたが、ソムリエの意見としては、最終的には自分の持ちやすいように持ち、楽しむことが一番いいのでは?とのことでした。 ちなみに、サービスを提供するお店側の人がグラスを渡す際には、お客様がワイングラスの足を持ちやすいように、底のほうをもって手渡しするとのことです。 普段何気なく受けている所作のなかにもサービスを提供する側の配慮が隠されていますね。 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く
コラム 2018年6月12日 ヘッドハンティングの成功と不成功を分けるもの? 先日、「ヘッドハンター」というTVドラマが最終回を迎えました。 企業のビジネス課題と人のキャリアと転職への葛藤がテーマであり、放送が遅い時間帯ということもあって、平均視聴率は必ずしも高くなかったようですが、ビジネスマンの間ではかなり話題になっていました。 海外では、エグゼグティブ層を中心にした人材の獲得手段であるエグゼクティブサーチコンサルティングと呼ばれるヘッドハンティングとはそもそもどういう手法なのでしょうか? 最近、日本でも「ヘッドハンターからスカウトメールが届く」という転職サイトもでてきているように、ヘッドハンティングという言葉が日常的に使われるようになっています。 急速に進む市場環境やテクノロジーの変革に対応するため、多くの企業で事業構造の見直しが進む中、以前は、エグゼクティブ層が中心であった依頼案件が最近ではミドルマネジメント層や特定のスキルセットを有した人材へと対象が拡がってきています。 ヘッドハンティングという言葉の意味を調べてみると、次のように具体的なプロセスで説明がなされています。 「特定の経営課題に対して社内に解決できる人材リソースが不在であった場合、この課題解決をするために必要な経験や能力を有した外部の適当な人物を特定し、より良い給与や役職、機会を提示し、引き抜きを行うこと」 つまりヘッドハンティングとは 経営課題の特定を行い 人物を特定し より良い機会を提示し 引き抜く そして、特定の経営課題を解決したい企業に代わって、この一連の作業を行う人をヘッドハンターと呼びます。ドラマ「ヘッドハンター」では、ストーリーが誇張されている点はありましたが、部分的には実際のヘッドハンティングのシーンをリアルに描いていたと思います。 さて、ではこのヘッドハンティングをいかに成功させるか? ポイントは色々とありますが、失敗しやすいケースが最初のステップである「経営課題の特定と明確化」 です。 これは採用活動、特に即戦力を求める中途採用を行う場合に共通している課題と思います。 採用すべき人材の要件を明確にするには、まず「どのような経営課題をどのように解決したいのか?」が具体的になっていないと採用活動が円滑に進みません。 私たちがまず行うのは、クライアント企業が抱える問題認識や課題を出来る限りブレイクダウンし、具体化するお手伝いをすることです。その過程で新たな課題を発見し、要件の見直しを行うことも多くあります。 実際にお手伝いしたA社の例でいえば、当初の依頼は・・・・ 「西日本エリアの販売力を強化できる幹部クラスの人材を探してほしい・・」でした。 これだけではA社が求める適任者を採用することは難しいでしょう。 必要なことは、事業、組織、人などの課題を具体化することで適任者の人材像を明確にし、共有することです。 西日本営業部門を統括、その中で特にポテンシャルの高い代理店チャネルを強化し、売り上げ拡大を図る責任者として活躍を期待。 そのため地域の主要代理店の経営者との連携を強化し、代理店としての営業戦略から販売促進活動まで一体となって推進する。 現営業体制の営業マネジャー3名を含む20名から30名程度に体制を拡大強化し、営業戦略の浸透を図り、売上を3年で2倍に拡大させたい。 売上拡大施策の一環としてマーケティング部門、商品開発部門と連携して当該地域特性に合わせた高収益商品を投入する計画。 ・・・・・などと、出来る限り具体的に落とし込んでいき、人物的な要素についてもコンセンサスを図っていきます。 当然ながら経営課題は上記例にある営業部門の課題だけでなく、経営、財務、事業承継、新規事業、M&AやIPO戦略、海外進出など多様です。まずはそれらの経営や事業推進における課題を具体的な項目に落とし込む作業を行うことで、本当に社内に適任者が不在なのか?社外に人材を求めるとしたらどのような要件を満たした人材が適任か?どこに適任人材がいるのか?を明らかにする事が可能になり、課題の早期解決につながります。 この作業は、私たちが人材サーチ(ヘッドハンティング)の依頼をお請けする際、最も重視しているプロセスの一つです。 トップエグゼクティブクラスのヘッドハンティングの場合は、個別に要素が異なりますので現場を巻き込むことはあまりないと思いますが、中堅以上のマネジメントレベルの採用においては、採用プロセスを経営課題解決のプロジェクトとして捉え、採用候補者が現場と深くかかわる場合には、事前に現場レベルの関係者も交えてコンセンサスを取っておくと、 候補者のターゲットリサーチをする際にも現場から有力な情報を得る事ができるなど、その後のプロセスがスムーズになります。 実際の担当したプロジェクトにおいても、クライアント企業の管掌役員が自ら社内に採用プロジェクトへの理解と賛同を得つつ、ヘッドハンターも参加してヒアリングと情報収集を行った結果、数十名の有力な候補者情報を得る事ができました。私たちが候補者とコンタクトを図る際にも自信をもってプレゼンテーションとアピールすることが可能になり、プロジェクトは大きな成果を上げる形で終えることができました。 もちろんヘッドハンティングの成功には、クライアントと候補者の双方にとってWin-Winの状態であることが不可欠です。クライアントサイドの課題を具体化すると同時に、候補者の将来キャリアについての課題を明らかにするプロセスも一層重要になります。 例えば、仕事の内容、勤務地、ポジション、将来性、職場風土、価値観、処遇、家族、家・・・・など人材固有の課題や不安要素を解消するプロセスも慎重に進める必要があることは言うまでもありません。このあたりが一般の公募や登録型の採用に見られるミスマッチが少ない理由であり、決定的に異なる点といえます。 クライアントサイドも候補者にとっても、最初に課題を具体化し明確化するという最初のボタンを掛け違えてしまうと、後から軌道修正が困難になり、プロジェクトの長期化や不成功に終わる確率が高まります。 クライアントがヘッドハンティングを依頼するケースは、経営における重要度や緊急度が高い状況に置かれている場合と想定されます。前述のプロセスも経営課題解決の重要なプロジェクトとして取り組めばヘッドハント成功の確率が大きくアップすることは間違いありません。
ワインの豆知識 2018年6月08日 ワインを楽しむためのソムリエとのスマートな接し方 ソムリエとのコミュニケーションもワインを楽しむうえでは欠かせないポイント。では、どのように接するといい関係性が構築できるのでしょうか?会話をしているなかで訊かれると困ってしまうことなどをソムリエに聞いてきましたので、ぜひご参考にしていただけると嬉しいです。 [目次] 改めてソムリエとは スマートな接し方(NGワード) まとめ 改めてソムリエとは ここでまずソムリエとはどういう方々なのかを改めてご紹介します。 ソムリエとは認定協会が定めた資格であり、ワインに関する筆記やテイスティングなどの実技の試験に合格した人をいいます。詳しくはこちら:日本ソムリエ協会 合格すると認定バッジが与えられます。 日本ソムリエ協会HPより お店でこのバッジをしている人がいたら、ソムリエ試験に合格している方です。 ソムリエがいるお店かどうかは、こんなところからも判別できます。 スマートな接し方(NGワード) では、ソムリエがいるお店ではどのようにオーダーするとスマートな人だなと思ってもらえるでしょうか? ワインに詳しい人だと思ってもらうためにはある程度、品種や国を知っている必要があります。 過去の記事: 赤坂のソムリエに訊く!今更聞けないワインの基本、ブドウの品種ってなに?【赤ワイン編】 赤坂のソムリエに訊く!今更聞けないワインの基本、ブドウの品種ってなに?【白ワイン編】 そして、「○○のワインが好きなんだけど」、と具体的な例をだしてもらえると、勧めやすいとのこと。 また、お店のワインリストをみて、中間のところがお店が一番力をいれている価格帯になります。それらを踏まえながら、予算感なども伝えるとそれにあったワインを紹介してくれます。 しかし、会話をしていくなかで回答に困ってしまうオーダーもなかにはあるようです。 「一番美味しくて安いワインをください」 コストパーフォーマンスが優れているワインを飲みたいと思うのですが、美味しさは主観であり回答が難しいとのことです。 また、価格に関してはメニューに記載されています。回答にはソムリエとしてのワインに関する知識も不要なため、会話もしづらくなるとのことでした。 「ドライな赤ワインをください」 某ビール会社の影響か「ドライ=辛口」という認識が世の中に広まっていますが、ドライは「すっきり」しているという意味になるとのこと。赤ワインの時点で「すっきり」していないため、どのようなワインが飲みたいのか、判断が難しくなるそうです。 基本的に赤ワインの場合、大別すると「軽め/酸味のあるタイプ」、もしくは、「重め(しっかり)/飲みごたえがあるタイプ」の2パターンになります。どのようなワインが飲みたいか伝えたい場合は、こちらの表現を使うと伝わりやすくなります。 ※参考までに、白ワインの場合は、「すっきりしたタイプ」、もしくは、「コクのあるタイプ」になるそうです。 まとめ ソムリエがいるお店では、ワイン初心者の方は「料理に合わせてお勧めいただけますか?」と素直にソムリエにお任せするのが一番かもしれません。そこで会話を楽しみながら、ワインの知識を増やしていき、徐々に具体例を出せるようになると、その時飲みたいワインがスマートに表現できるようになっていくかと思います。 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く