順調な業績の陰に潜む、組織や人への歪みを「ピープルアナリティクス」で明らかにし、離職率低減やエンゲージメント向上施策につなげる

クライアント業種

デジタル・マーケティング業

従業員数

約1,000名

支援内容:「ピープルアナリティクス」による課題把握と解決法策定

支援概要

優秀な人材を多数擁し、クライアントからの評価も高い同社。業績は好調だったものの、離職率が高いことが課題となっており、原因を探る必要があった。また、複数の会社が統合してできた会社という成り立ちから、元々所属していた企業ごとに給与水準の差や文化の違いもあり、これらが働き方や生産性に影響しているのかもしれないと、調査を考えていた。そこで、セレブレインが「ピープルアナリティクス」によるデータ分析をサポート。組織や人に関する課題をテーマごとに可視化するとともに、最終的に実効性の高い具体策を提言した。

  • Point1:「ピープルアナリティクス」で深掘りできるデータは多岐にわたる。そこで、取り組むテーマを「退職リスクに関する分析」「生産性の高さに関する分析」に絞り、深い分析を行った。
  • Point2:同社では用途ごとに複数の人事システムを使い分けており、データが統一できていなかった。そのため、各システムのデータから、分析に活用する項目を抽出し、「ピープルアナリティクス」用のデータを作成した。

お客様の課題

複数の企業が合併してできた同社は、業界でも高いシェアを誇る人気企業です。採用面では、新卒・中途に関わらず優秀な人材を多数確保できていましたが、一方で離職率の高さが課題となっており、採用活動を頻繁に行わなければいけない状態でした。組織の状態に目を向けると、残業の多寡や合併前の所属企業ごとの給与水準の差異、文化の違いなど、社員のエンゲージメントや生産性に直結するであろう問題を認識しており、データに基づいた状態の把握と実効性の高い施策の立案が喫緊の課題でした。しかし、数値化しにくい要素があったことから、データの可視化や分析ができておらず、最終的に人事の「経験と勘」に頼らざるを得ない状態となっていました。

コンサルティングの内容と効果

まず行ったのは、分析テーマの設定です。クライアントの感じている組織の状態とともに、どのような人事データを社内で保持しているかをヒアリング。「ピープルアナリティクス」で解決すべき課題がなにか協議を重ね、テーマを「退職リスクに関する分析」と「生産性の高さに関する分析」に定めました。次に、テーマごとに指標や定義、対象者を選定。複数の人事データから対象データを抽出、統合してデータセットを作成、分析を行いました。結果、顕在化している課題に対する状態はもちろん、数値化しにくい組織の状態、生産性の状態などを可視化でき、「経験と勘」による認識の正誤をデータで明らかにしただけでなく、いままで気づいていなかった出退勤時間とエンゲージメントの関係や、給与と生産性の関係などデータから明らかになったことがありました。さらに、セレブレインでは、これらデータから、実効性の高い具体策を提言しました。

アプローチ1:テーマを絞ることで、データの抽出や分析設計が可能に

同社では勤怠管理、目標管理、タレントマネジメントなど用途ごとに異なるシステムを活用していました。これらデータから、必要な項目を抽出、結合し整えて、複数年に渡る分析用のデータセットを作ります。このデータセット作成の課程で、最新のデータサイエンスに精通したセレブレインのコンサルタントのノウハウを活用。どんな要素を使ってデータを作り、どのような分析をするのかといった設計を緻密に行うことで、多角的な分析を可能にしました。

● アプローチ2:多角的な傾向分析を実施

例えば「退職者の傾向分析」では、勤怠の状況のみならず、報酬・処遇、職場環境などとの相関を多角的に分析しました。その結果、エンゲージメントに関連する要素と傾向、退職者の傾向と生産性など、具体的な対策を取りやすい形で傾向を導きました。また、これまで注目していなかった指標から、従業員のメンタルヘスへのケアや、健康経営の重要性を意識した経営方針のシフトといった対策の提言を行いました。

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